原因と結果を確認する

「this is why」と「this is because」

『「this is why」と「this is because」がごちゃごちゃになって、違いが分からない』という方は多いのではないでしょうか。 どちらも「~だから」と覚えてしまったり、「理由を述べるための文だ」と覚えてしまっているのが原因かもしれません。

「どちらを使うんだっけ?」と頭の中でぐるぐるしちゃってる方、大丈夫です! 今から説明する内容を読んでもらえれば、驚くほど簡単に使い分けできるようになります。 では、早速見ていきましょう。

因果関係をつきとめよう

ずばり端的にいってしまえば、「this is why」は果(結果)、「this is because」は因(原因)を表します。 ここで、分かりやすくするため、「this is」を取って考えてみましょう。

友人A:Why do you love him?(なぜ彼を愛しているの)
あなた:Because he is beautiful.(なぜなら、彼が美しいから)

どうですか?「Why」と「Because」どちらを使うか、迷いはしませんよね? さて、ここで、因果関係を見てみて下さい。 因果関係を見ると、「彼が美しい」が『因』(原因)。「あなたが彼を愛している」が『果』(結果)です。

ここが肝です! 上記のような会話文じゃなくても同じなんですよ。

「This is why」の後には『果』(結果)、「This is because」の後には『因』(原因)が続きます。

I love him. This is because he is beautiful.
「彼を愛しているの。なぜなら彼は美しいから。」

「This is because」以下で述べられているのは愛している原因ですね。
同じ内容を「This is why」を使って表す事も出来ますよ。

He is beautiful. This is why I love him.
「彼は美しい。これが、私が彼を愛する理由です。」

「This is why」以下は、「He is beautiful.」その「結果」、どうなったのかがきています。

どうですか? 確かに両方とも、理由について述べているのですが、全く逆だという事が分かりますね。 これ、逆にはできません。 逆にすると、こんな風になってしまいますよ。

He is beautiful. This is because I love him.(×)
彼は美しい。なぜなら私が愛しているから。

I love him. This is why he is beautiful.(×)
私は彼を愛している。これが、彼が美しい理由です。

おおお、なんとも尊大な文章になりましたね。(もしかしたら、こういうシチュエーションもありえるかもしれませんが) 間違ったら、えらいこっちゃです。 よく覚えておいてくださいね。

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さらに「because」について考える

「because」に、なんで「this is」をつけるの?

「this is why」と「this is because」の使い分けは、分かっていただけたと思います。 ここで、あなたは何か疑問を持ちませんでしたか?

『「This is because」は「This is」をつけなきゃいけないの? 「I love him. Because he is beautiful.」 としたら、簡単で分かりやすいじゃないの、無駄に「This is」を付けるから分かりにくいんだよ』 (私もかつて思いました)

ただ、これはダメなんです。 なぜかというと、Becauseは接続詞だから。 つまり「Because he is beautiful.」(従属節)だけの文となってしまい、文章として不完全なんです。 (接続詞のある文章は、「主語+動詞, 接続詞~」)

従って、「because」の前に「This is」を付けるんです。 もちろん、文をつなげてこんな風にいう事もできるんですよ。

I love him, because he is beautiful.

ただこの文は短いからいいのですが、とても長い文の場合、接続詞でつなげるよりも、一旦、文を切ってしまいたいときありますよね? そんなとき、一旦文を切り、その後、「This is because」で、新たな文を始めるわけです。

「It is because that」と「This is because」の違い。

では続けて、以下の例文をご覧ください。

Because he is beautiful, I love him.

これは、文法的に不可ではありませんが、あまりこういった形にはしないです。 なぜなら、英語では常に大事な事や結論を先に言うからです。 日本語のように「ナンタラカンタラカンタラだから、~なんです」と、理由を長々と述べて最後に結論というのは好まれません。

最初に理由を述べたいなら、Becauseで始めるよりも、後で「This is why」で受けた方がすっきりした印象になります。 ただ、こんな風にIt is becauseで始まる文もあります。

It is because he is beautiful that I love him.

ここで注意してほしいことがあります。 この例文は、今までみてきた「This is because」のThis が単にItに変わっただけではありません。 根本的に違う構文です。

上の例文は「I love him because he is beautiful.」という文の「because」以下を強調した文です。

意味は「彼が美しいからこそ、私は彼を愛している。」 となり、これまで見てきた文とは、ニュアンスが異なります。(この例文は「性格その他は二の次」という事を、暗に言っています)強調構文についてもっと知りたい人は It is that構文を攻略 を参考にしてください。

まとめ

最後にもう一度、「This is why」と「This is because」の違いを見ておきましょう。 『理由』がどこにくるかに、注目して見るとこうなります。

「This is why」は、因果関係の果。
「原因(理由)」 This is why +「結論」

「This is because」は、因果関係の因。
「結論」 This is because +「原因(理由)」

なお、Minnie Riperon(ミニー・リパートン)の名曲、 「Loving You」の出だしにこんな歌詞があります。

Loving you is easy ‘cause you’re beautiful.

この英文を「This is because」の文になおすと、以下のようになります。

Loving you is easy. This is because you’re beautiful.
「あなたを愛するのは簡単。なぜならあなたは美しいから」

誰でも聞けば「あぁ、あの曲!」と分かる名曲です。 この曲を聞いて、上の英文を覚えておけば、もう「This is why」と「This is because」の使い分けはできるはず。

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