名詞を修飾する方法
分詞は、英語でとても頻繁に使われる修飾方法の1つです。 現在分詞と過去分詞の形容詞的用法を解説する前に、まずは「分詞とは何か?」から解説します。
形容詞的な働きをもつ分詞
分詞とは、ごく簡単に言うと「動詞の形を変えて、形容詞としての働きを持たせたもの」です。
早速、例文を見ていきましょう。
1. The girl playing a flute is my girlfriend.
(フルートを吹いている子は、僕の彼女だよ)
2. The boy pictured in “Turishin” is my son!
(釣り新(=週刊釣り新聞)に写真が出てた男の子、うちの息子よ)←ハゼ爆漁で本当に出ました
まず、1の例文から見ていきます。
分詞は「playing」です。
「playing」が「the girl」という名詞を修飾しています(演奏している⇒女の子)。
「名詞を修飾している」すなわち、「形容詞的な働きをしている」のを確認してください。
次に2の文。これは「pictured」が分詞です。
「pictured in “Turishin”」が「the boy」という名詞を修飾しています(釣り新に写真が掲載された⇒男の子)。
1の例文と、全く同様の働き方をしています。
ただ一つ!違う点があるんです!! もう、みなさんお気づきでしょうか?
分詞には二種類ある
1の例文で使われていた分詞は「playing」
2の例文で使われていた分詞は「pictured」
「playing」は、動詞のing形で、現在分詞と呼ばれます。 一方「pictured」は動詞の過去形、こちらは過去分詞と呼ばれます。
現在分詞、過去分詞という名前はついていますが、分詞としての用法では、時制は関係ありません。
現在分詞はふつう、「~している」と能動の意味で修飾し、過去分詞はふつう、「~された」と受動の意味で修飾します
ここで「ふつう」と入れた理由は後からちゃんと説明します。つまり、「例外がある」ってことです。
注意点としては、分詞が上の例文のように目的語や補語、修飾語(句)などを伴う場合、『常に後ろからの修飾』になります。 日本語とは語順か違いますから注意してください。
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他動詞の現在分詞の訳し方
まずは以下の文を和訳してみてください。
3. That was a very exciting game, wasn’t that?
「あれは、とても興奮している試合だったね」のように訳した人はいますでしょうか? この和約は不正解です。
正解は「あれは、とても興奮させる(はらはらさせる)試合だったね」となります。
さきほど、現在分詞はふつうは「~している」と訳すと言いましたが、実は例外もあります。 その例外が適用されるのは、以下の他動詞を使ったときです。
この例文で見た「excite=興奮させる」を筆頭に、「please=よろこばせる」、「exhaust=へとへとに疲弊させる」、「surprise=驚かせる」など、「~させる(~の状態にする)」という意味を持つ他動詞を現在分詞で使う場合は、「~させる」という本来持つ意味そのままで使われます。
このように他動詞の現在分詞は、もはや形容詞化してると言ってもいいのです。
その証拠に、上の3の例文を見てください。
「とても~」と修飾する単語に、「much」ではなく、「very」が使われています。 (「much」は動詞を修飾し、「very」は基本的に形容詞や副詞を修飾し、動詞は修飾できません)
自動詞の過去分詞の訳し方
上では、自動詞と他動詞で現在分詞の訳し方に違いがあることをお話ししましたが、過去分詞にも、自動詞と他動詞で訳し方に違いがあります。
過去分詞として修飾に使用される動詞は、圧倒的に他動詞が多く、「~された」と受動の意味で使われます。これが原則です。
しかし、自動詞が過去分詞となった場合は、「完了(~した、~してしまった)や、状態(~している、~中の)」の意味で使われます。こちらが例外になります。
ただ、自動詞の過去分詞は、あまり使われず、限られた用途でしか使われません。 具体例は以下の通りです。
an escaped prisoner(脱獄囚)←「逃がされた囚人」じゃありません
fallen leaves (落ち葉)←「落とされた葉」じゃないです
a decayed tooth (虫歯)
a returned soldier(帰還兵)
まとめ
分詞には、現在分詞と過去分詞の二種類があり、それぞれ自動詞と他動詞によって、訳し方が異なるので注意しましょう。
現在分詞
自動詞:「~している」「~する」(一般的な形)
他動詞:「~させる」(形容詞化している)
過去分詞
自動詞:完了、状態を表す(限られた語でしか使われない)
他動詞:「~された」「~される」(受動の意味、一般的な形)
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