使用頻度が高い動詞をマスター
一般動詞の中で使用頻度No1と言われているのが「get」です。
「get」はさまざまな動詞の代わりに使える便利な単語。しかもイディオムもたくさんあります。
一方で「getを使いこなせるようになれば、英語の表現も広がるんだろうけど、いろんな意味がありすぎて、全部は覚えきれないよ」という方も少なくないはず。
そこで今回は「get」の核となる意味(コアイメージ)を確認しながら、日常会話で頻出の「get」を使った表現を解説します。 「get」が使いこなせれば、会話が本当に楽になりますよ。
目次
コアイメージをつかもう
「get」で、一番初めに頭に浮かぶのは、「何かをもらう、受け取る、手に入れる」という意味ではないでしょうか?
もちろん、上のような意味もあります。 例えば以下のように使います。
I got an astronomical telescope from grandpa on my birthday.
(僕、誕生日プレゼントにおじいちゃんから、天体望遠鏡をもらったよ!)
ただ、「get」には上の「何かをもらう、受け取る、手に入れる」の意味以外にも多数の意味があります。 そこでまずは「get」の核となる意味(コアイメージ)をつかむことから始めましょう。
「get」のコアイメージは「動きを伴って、何かを得る」です
このコアイメージの「得る」は「もの」だけでなく、「何かの状態を得る」も含まれます。
I got sick.
(「病気になる」あるいは「悪酔いする」)
「病気という状態を得る」「悪酔いという状態を得る」ということです。
それでは、「get」の核となるイメージを元に使い方を見ていきましょう。
「それ、取ってくれる」は何て言うの
突然ですが、「それ、取ってくれる」を英語で言えますか?
すっごく簡単そうなのですが、英語で言おうとすると、なかなか口から出てこない。 そんな表現ではないでしょうか?
「取る?take? もしかしてbring?」 なんて、頭がぐるぐるしちゃう方もいるかもしれません。
実は「get」でを使って表現できるのです。
たとえば、高いところにあるものが届かなくて取ってほしいときは以下のようにいいます
Can you get it?
(それ、取ってくれる?)
ちなみに、すごく近いものを取ってもらうときなら、「pass」を使うことも多いのですが、ほとんど「get」で代用できます。
上の「Can(Could) S(主語) get ~」はとっても便利なフレーズなので覚えておいてください。
例えば、レストランで取り皿をもらいたいときは、店員さんに「Can I get a plate?(取り皿をもらえませんか)」と言えばいいです。
取る、もらうなどの日本語に左右されず、自分が何か欲しいときは、いつでも「Can (Could) I get ~」を使えばOK
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「分かる」「理解する」も「get」が使える
難しいクイズやパズルをやっていて、ふと答えをひらめいたときは、以下のように叫びましょう。
I get it!
「分かったよ」
答えを「得た=自分のものになった」ということです。
同様に、誰かから何か難しい説明を受けて、分かったときも「I get it.」と言えます。 尚、分からないときは、素直に「I don’t get it.」と答えましょう。
「分かる」とは『分からなかった(自分の理解範囲外だった)事が、分かった(意味を理解して自分のものにした)』状態になることなので、「get」で表現できます。 また、「分からない⇒分かる」という動きを伴っている点にも注目してください。
「到着する」は「arrive」だけではない
「到着する」には「arrive」という単語がありますが「get」でも代用できます。 尚日常会話では、「get」が使われることの方が多いです。
ただ、「get」自体には「動いて、自分の範囲内になった」というイメージしかないので、「到着する」を表現するときは「前置詞、あるいは副詞」が必要になります。
I got home!
「私は家に到着した」という意味ですから、日本語の「ただいま」のように使われます。
ちなみに「got to home」とはなりません。「home」は名詞ではなく副詞なので、前置詞は入りません。
You should get to the station at five. (5時には駅に着いていた方がいいだろうね)
尚、上の例文の「should」についてもっと知りたい人は「~した方がいい」を表す英語表現をご覧ください。
「~の状態になる」という意味もある
次は「~の状態になる」という意味の「get」です。
『自分(もちろん自分以外も主語になります)がそのような状態を得て、変化する』のように捉えてください。
Why did he get so nervous?
(彼はどうしてあんなに神経質になっていたんだろう?)
It’s getting more like spring day by day, isn’t it?
(日に日に春めいてきたね)
使役動詞「get」の使い方
「get」の「(準)使役動詞」の使い方をご紹介します。 (getを使役動詞とするかどうかは、人によって意見が分かれています)
以下のいずれかの形で使われます。目的語の後に原型は置けないことに注意してください。
1.「S + get + O + to不定詞 (Oが~する)」
2.「S + get + O + ~ing(現在分詞)(Oが~している)」
3.「S + get + O + 過去分詞」(Oが~される)
上の3つの形の意味は、どれも「SはOが~な状態になったことを得る」という意味から派生したものです。 尚、上の「~な状態」が「どのような状態なのか」によって、上の3つのうちどれを使うかが決まってきます。
それでは具体的に説明していきます。
I get him to come here.
(私は彼に、ここへ来てもらった)
「彼(O)」が「来る」なので、上の1(「to不定詞」)の形になります。
尚、「get」を使った場合、他の使役動詞の場合と比べ、「頼んで(説得して)~してもらう、させる」の意味合いが強くなります。
ここで「get」のコアイメージを思い出してください。「何か動きを伴って、(ある状態を)得る」でしたね? ですから「頼む、説得する」などの動きが伴っているときにに使われるのです。
The engineer got the sewing machine working again.
(エンジニアがミシンを再び動くようにしてくれた=修理してくれた)
「ミシン(O)」が「動いている状態」なので、上の2(~ing(現在分詞))にします。
I finally got all the work done.
(私はついに、その仕事を全部終わらせた)
「all my work(O)」が「終わらされる」なので、上の3(過去分詞)にします。
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