程度を示す修飾語について
原形比較表現は、英語で「as~as」で表し、「~と同じくらい」という意味です。 この原級比較表現の基本的な作り方は、「~と同じくらい熟練した配管工だ」に書きましたので、このページと合わせてご覧ください。
さて、この「as~as」は、「~と同じくらい」という意味だけでなく、「~の何倍~」「~の何分の何~」という倍数や分数表現も作ることができます。 さっそく見ていきましょう。
程度を示す修飾語は「as~as」の前に置く
最初に「as~as」を使った何倍や分数の英語構文を作る前に、「as~as」で程度を示す修飾語を付けるときの原則を覚えましょう。 例えば「ほとんど~と同じくらい」「全く~と同じくらい」を表すときは、「as~as」の前に程度を表す修飾語(ほとんど~、全く~)を置きます。
Mario is almost as tall as his brother.
(マリオは彼の弟と、ほとんど同じくらいの背の高さだ)←シリーズを重ねて、ルイージの方がちょっと高くなったらしいですね。
Why did Princess Peach choose Mario rather than me? I’m just as cool as him.
(ピーチ姫はどうして僕じゃなくマリオを選んだんだろう? 全く同じくらいいい男なのに)
程度を表す修飾語「almost」、「just」の位置に注目してください。 最初の「as」の前に来ています。 このように、原級比較で程度を表すときは、最初の「as」の前に修飾語を置きます。
「as almost tall as~」のように、「as」の中に修飾語を入れてしまわないよう、注意してください。 (このような語順の正誤は、入試や英語資格試験でよく狙われます!)
「~の何倍ほど~だ」の作り方
それでは「~の何倍ほど~だ」という英語構文を作っていきましょう。 上で程度を表す修飾語を付けるときは、最初の「as」の前に置くでしたね。 ですから「~何倍」を、最初の「as」の前に置けばいいわけです。
Super Mario is twice as tall as normal Mario.
(スーパーマリオは、普通のマリオの2倍背が高い)
Mario has three times as many coins as Luigi.
(マリオはルイージの3倍のコインを持っている)
「~何倍」の表し方は「数+times」です。 ただし、2倍の時だけは「twice」を使います。
【何倍を表す比較表現 まとめ】
2倍のときは、最初の「as」の前に「twice」を置きます。
3倍以上は、同位置に「数+times」を置きます。
「~の何分の何~だ(分数)」の作り方
次は「~の何分の何~だ」という分数表現です。 基本は、上の倍数の表現と全く同じです。
ただ、「~何倍」は思い出せても、分数になると「はてなんだっけ?」の方も多いはず。 例えば、2/3(3分の2)を英語で言えますか? 一度、英語の分数表現を復習しておきましょう。
基本は、分子は数字そのままで言い、分母は序数にします。 序数は、「○番目」を示す言葉です。
1番目から10番目は以下の通りです。
「first(1番目)」「second」「third」「fourth 」「fifth」「sixth」「seventh」「eighth」「ninth」「tenth(10番目)」
例えば、2/3なら、「two thirds」です。
この時、「thirds」が複数形になっている事に注目してください。
実は、序数はそのままで「何分の1」を示します。
例えば、「a third」なら「3分の1」を示します。
なので「2/3」は「1/3」が2つと考え、複数形になるようです。
ちなみに、数字が大きくなっても基本は変わりません。
「a hundredth」は「100分の1」。
ただ、数字が大きくなり過ぎるとややこしいので、分母の前に「over」を付けて言います。
例えば「32/583」は、「thirty-two over five hundred eighty-three」となります。
このときは、分母は序数にせずに、普通の数字にすることを覚えておいてください。
それから、「1/2」「1/4」のときは特別に、「a half」「a quarter」が使われます。 ちなみに「3/4」は「three quarters」です。(←分母が複数形になるのは同じ)
ふぅ、分数の説明はこれでおしまい。 ちょっと大変でしたね。 でも、ここまで理解できればあとは簡単です。
「トゲゾーは見た目の半分も強くない」を英語で言ってみましょう。
Togezo is not half as strong as it looks.
次項では、もう少し深く、原級比較の文の基本的な英語構成を見ていきましょう。
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2個目のasの後に置かれるのは「S+V」まで
上の例文をよく見てください。
「it looks」で終わり、形容詞「strong」が省略されています。 このように、原級比較の文では、2個目のasの後は普通、「S+V」までで、形容詞や副詞は省略されます。 また、意味上通じれば、Vも省略できますし、2個目のas以下をごっそり省略する事もできます。
Mario can swim well, and Luigi can swim as well.
(マリオは上手に泳げるし、ルイージも同じくらい上手に泳げる)
この例文は「as Mario (can swim)」が全て省略された形です。
まとめ
では、もう一度おさらいしておきましょう。 原級比較を使って、「~の何倍の~」「~の何分の何の~」を表現するには以下のことを覚えておきましょう。
原級比較部分の程度を表す修飾語は、最初のasの前に置く
「~times as~as」で「~何倍の~」を表す。 尚、2倍の場合のみ、twiceを使う
分数
分数は、「分子を数字読み」+「分母を序数読み」で表す。
序数はそのままで「何分の1」を表す。
原級比較の文では、2個目のasの後は、通常「S+V」で形容詞、副詞は省略する。 意味上はっきりしているときは、「V」あるいは、2個目のas以下も省略できる。
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