「電子辞書を借りる」は何て言うのか
今回は、英語で「貸す」「借りる」を表す「lend」「rent」「borrow」を見ていきます。 学校で習ったような気がするけど、「lend」「rent」「borrow」の違いは忘れてしまったという人は、もう一度しっかり確かめてくださいね。
突然ですが、職場で分からない言葉に出会ってしまいました。 そのとき、同僚の机の上に電子辞書があるのを発見。 「電子辞書が借りたい」
このような場面の「借りる」を英語で表現したい場合、「lend」「rent」「borrow」のうちどれを使いますか?
すぐに答えられなかった人、あるいは自信満々に「borrow!」と答えちゃった人(惜しい!)は一緒に確認していきましょう。
目次
お金を払って借りるのが「rent」
「レンタル」という言葉が日本語になっっているので、イメージしやすいですね。 お金を払って借りるときは「rent」を使います。
Let’s go to rent some DVDs.
(DVD借りに行こうよ)
お金を払わずに借りるのが「borrow」
まずは例文を見てください。
That book was the most interesting out of the books I have borrowed form library so far.
(その本は、今まで図書館で借りた本の中で一番面白かったよ)
図書館から本を借りるのは無料です。 無料で借りる場合は「borrow」を使います。
ただ、この「borrow」は使い方に注意が必要です。
冒頭で「同僚から電子辞書を借りたい」ときに使う「借りる」は英語で何と言うのでしょうか?という問題を出しました。
この場合、同僚から無料で借りることができるので、以下の例文のように「borrow」を使えばいいのでしょうか?
Could I borrow your dictionary?
もし、上の例文のように言った場合、以下のように同僚に断られるかもしれません。。
I’m sorry, but I’m using it now.
(ごめん、でも今使ってるから)
あなたは「え~、今使ってないじゃん!ケチ!」と怒ってはいけません。 実は断られる理由があるのです。
なぜなら、「borrow」は「後で返す事を前提に、しばらくの間借りる」という場合に使われる動詞だからです。
つまり、上のシチュエーションで「borrow」を使ってしまうと、同僚には「後で返すから、ちょっと借りてっていい?」という意味に解釈されるかもしれないのです。
そして、「今は電子辞書を使っていないけど、すぐに使いたいときもあるので持ってかれちゃ困る」と思ったら同僚は断るでしょう。
といことで、「その場でちょっと使いたいな」というときには「borrow」はふさわしくないんです。
その場でちょっと使いたい場合は「use」
では、「ちょっと、電子辞書を借りたい(その場で使わせてもらいたい)」と言いたい場合は、何て言ったらいいのでしょうか?、
それは「use」を使って以下のように言えばいいのです。
Could I use your dictionary?
もう一つ例を見てみましょう。
後輩がパソコン操作で何やら困って、アナタに助けを求めてきました。 必要なファイルを開けたいのだけど、後輩はどこにあるのか分からない。
そんなとき、「ちょっと貸して」と、マウスを借り、あなたは自分で操作するでしょう。
この場合も「borrow」はふさわしくありません。 「use」が適しています。
Can I use the mouse?
また、以下のような表現を使ってもいいです。
Let me do it.
(ちょっと私にやらせて)
要するに、日本語の「借りる」と「borrow」をイコールで使えないことに注意しつつ、あとは自由に言いやすい言い方で言えばいいということです。
さらに、「use」を使う例文を見ておきましょう。 日ごろよく借りるものNo1と言えば、トイレかもしれません。
では「おトイレ借りていいですか?」は何て言えばいいのでしょうか?
May I use a bathroom(restroom)?
(お手洗い借りていい?)
この例文は、一番直接的な聞き方ですね。
尚、友だちのおうちなどでは「bathroom」、お店などでは「restroom」が一般的です。
ただ、もっとぼやかしたいときもありますよね。 そんなときは以下のように聞きましょう。
Where can I wash my hands?
直訳すると「どこで手を洗えますか?」
要するに、「お手洗いを使いたい」=「借りたい」って気持ちがちゃんと伝わります。
余談ですが、もし「use」の代わりに「borrow」を使ったらどんな意味になるかわかりますか?
Can I borrow a toilet?
「toilet」は「トイレ」じゃなくて「便器」。 なので、この例文を訳すと「便器借りてっていい?」となります。 「わぁ~~、はずかしい(笑)」
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お金をもらって貸す場合も「rent」
さて、今度は「借りる」の反対「貸す」を見ていきましょう。
お金を払って「借りる」のが「rent」でした。
では、お金をもらって「貸す」と言いたいときは何て言えばいいのでしょうか?
借りる場合と同じ「rent」なんです。
「うわっ!ややっこし!」と思った方もいるかもしれませんが、「rent」は「借りる」「貸す」どちらでも使えると覚えておいてください。
それでは例文を見てみましょう。
My parents rents one room of the second floor to a student.
(両親は、二階の一部屋を学生さんに部屋を貸しています)
尚、長期間、一定の賃金で貸し出す場合は、すでに日本語化している「lease」も使われます。 こちらの方が格式的な表現です。
「無料で貸す」「お金を貸す」は「lend」
無料で借りるを表す「borrow」と対になっているのが、「lend」です。
「borrow」と同様に「lend」も、「ちょっとその場で使わせる」というのではなく、「後で返してもらう事を前提に、貸してもいい」という場合に使われます。
I lent my umbrella to her because we had terrible rain on that day.
(その日はひどい雨になったので、私は彼女にかさを貸しました)
尚、「その場でちょっと使わせる」場合は、やはり「use」を使います。
I let him use my cellular phone.
(私は、彼に電話を貸した)
また、お金を貸す場合も「lend」を使います。
Would you lend me some money? I’m short of chash at the moment.
(ちょっとお金貸してもらえませんか? ちょうど今、持ち合わせが足りないもので)
まとめ
無料での貸し借り(持ち出して使うのが前提)
「borrow(借りる)」⇔「lend(貸す)」
有料での貸し借り
「借りる」も「貸す」も「rent」
その場でちょっと借りる(使わせてもらう)場合は「use」
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