基本動詞を使いこなそう

今回は、いろんなことを表現できる基本動詞「have」をピックアップします。 まず、「have」を使いこなすために必要なコアイメージを解説します。 次に、「have」のコアイメージからどんな表現ができるのかを解説します。 特に「日常生活を送るのに、ぜひこれだけは知っていて欲しい!」という厳選した使い方をご紹介します。

基本動詞である「have」を使いこなすことができると、英語力がグンと上がりますので、是非、マスターしてください。

目次

状態を表す動詞とは

英語の動詞を学ぶ上で、ぜひ意識して欲しいのが、「動作を表す動詞なのか、状態を表す動詞なのか」ということ。 「状態を表す動詞」とは心やものがどんな状態であるかを表す動詞のことです。

尚、このページで解説している「have」は「状態を表す動詞」です。

例えば、最近めちゃめちゃよく耳にする「PPAP」(今は大分落ち着きましたが、我が家の子供たちはまだ歌ってますよ)

I have a pen.

この文の意味は、「私はペンをhaveしています」ってことですが、実は「今、手に持っていること」を表していません。

家の引き出しの中に、自分の所有するペンがあれば、「I have a pen.」と表現できます。

ということで「have」のコアイメージを確認しておきましょう。

「have」のコアイメージは「~(もの)が自分の所有している範囲内にある状態のこと」

この所有する(自分の範囲内にある)ものは、物質的な物とは限りません。 例えば、時間、機会や経験、考えなども所有するものに入ります。 また、所有者(主語になるもの)は、人とは限りません。

そのため、「have」はいろいろな場面で使われます。 それでは、日常生活でよく使う「have」の表現をみていきましょう。

「~がある」は英語で何て言うの

突然ですが、我が家は子供がうるさいので飲食店を予約するとき、「個室があるかどうか」が気になります。 そんなときにこんなことをつぶやきます。

Dose the restaurant has any private room?
(そのレストランには個室があるかな?)

また、お店の人に電話で個室があるかどうかを聞きたいときはこのように言います。

Do you have any private room?
(個室はありますか?)

ここで、「ある」というとどうしても、「there is(are)構文」が浮かぶ方も多いかと思いますが、、「have」を使って、上の例文のように簡単に言えます。

また、上の例文のように「have」の主語になるのは、人だけとは限りません。 例えば「あるものが、あるものに備わっている」なんて言いたい場合も、「have」を使うと簡単に表現できます。

The heater has automatic fire extinguishing function.
(そのヒーターは、自動消火機能を備えています)

「備えています」って英語でなんて言うんだっけ? なんて考え込む必要はありません。

あと、自動消火機能は「automatic fire extinguishing function」と言います。

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時間や考えなどにも使える

先日、子どもと遊園地に行ってきました。 遊んでも遊んでも、子どもの遊びたい欲求は尽きる事なく、もう、終わり間際になっても、「あと、どのくらい時間ある?」と、往生際の悪いこと……。

How much time do we have now?
(あと、どのくらい時間ある?)

上で「have」のコアイメージである「所有する」には目に見える「物」だけではなく、「時」も含まれると言いましたが、その例が上の例文です。

他にも、「所有しているもの」が目に見える「物」だけではない例をご紹介します。

考えなど
Do you have any other idea? (ほかになんかいい考えある?)

病気・疾患など
I have a pain in a shoulder for hernia. ←本当につらいです
(ヘルニアで肩が痛いです)

特徴など
He has great memory.
(彼は記憶力がよい)
尚、「素晴らしい思い出がある」という意味になることもあります。文脈で判断してください。

何か欲しいときは「Can I have~?」

例えば、レストランやカフェで、「ちょっとお塩が欲しいけど、テーブルにそなえつけのがない!」。 そんなとき、店員さんに何て言いますか?

「Give me salt!」
「I want salt.」
「Salt please!」

上のような言い方だと、あなたが外国人だから分かってくれるという範囲で、あまり丁寧とはいえません。

レストランに限らず、何か欲しい時には「Can I have~」「Could I have~」(~をもらえませんか、~をください)が使えるようになると便利です。 「Could I have~」のほうが「Can I have~」より丁寧な言い方です。

この表現は、ほんっとよく使いますので、ぜひ覚えてください。 めっちゃ便利です。 尚、この表現を使った例文はレストランとホテルで本当に使うでも紹介しています。

Can I have salt?
(お塩をください)

Can I have chopsticks?
あるいは
Do you have chopsticks?
(おはしをください(ありますか?)

注文だって、「Can I have~」でOK!

Can I have chicken, please?
(チキンをください)、

もちろん、以下でもOK。

I’ll have chicken.
(チキンにします)

もっとかしこまった表現をしたいときは以下のように言いましょう。

I’d like to have chicken with gravy and mashed potato. (チキンのマッシュポテト添え、グレービーソースでお願いします) ←これ私の大好物

「Can I have~」はレストラン以外でも使えます。 例えば、駅では以下のように使えます。

Can I have a timetable?
(時刻表もらえますか?)

さて、次の例文は、初めて海外で暮らしたときに聞かれたことなのですが、最初は何の事か分からずびっくりしたものです。 さて、どんな意味なのか分かりますか?

Can I have your name, please?

最初は、「もしかして、名刺(name card)か?」と思い、「I don’t have.(名刺はない)」と答えました。今思えばとっても恥ずかしい思い出です。

上の例文の意味は「お名前教えてもらっていいですか?」です。 こんな風にも使えるので覚えておきましょう。

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「eat」「drink」と「have」の違い

「食べる」は「eat」、「飲む」は「drink」は知っている人も多いことでしょう。 実は、「have」も「食べる」「飲む」の意味で使うこともできます。 ただ、「eat」や「drink」と「have」は若干意味が異なります。

「eat」は「食べる」、「drink」は「飲む」という行為を直接表したような言い方。 一方「have」は、「食べる」や「飲む」という行為自体には焦点が当たってません。

例えば、すっごく暑い日に、「あ~~~~っ、キンキンに冷えたビール飲みたいよ~~~!!」って言いたいときは、「ゴクゴク飲みたい!」という気持ちを表したいので「drink」を使うのがぴったり。

I want to drink icy beer!

では次はどうでしょうか?

I had lunch with Sara.
(サラと一緒に昼食をとったよ)

日本語でも「食べた」という直接的な言い方をしないときもありますね。 英語でも同じで、上の例文はお昼ご飯を「食べた」ことよりも、サラと一緒に「昼食の時間を一緒にした」ということに重点が置かれています。 こんなときは、「eat」ではなく「have」が使われます。

同様に、動作そのものよりも、それをしている時間や経験などにスポットが当てたいときは、ある動詞の代わりに「have」を使ったり、あるいは「have」と「特定の名詞」を組み合わせて使うことがあります。

I like to have a chat with my family after dinner.
(夕飯の後、家族とおしゃべりをするのが好きです)

「chat」はそれ自体「おしゃべりをする」という動詞としても使われますが、「have a chat」とすることで、ちょっとニュアンスが変わります。 つまり、しゃべること自体が好きなのではなく、こうしてくつろいだ時間を持つことが好きというのを表します。

I think you should have a rest this weekend.
(あなた、この週末は、ゆっくりお休みを取った方がいいと思うわ)

「rest」も「休む」という動詞で使われます。 ただ、「rest」を動詞として使うと、「横になる」とか「眠る」とか、何か具体的なことをする意味合いが強く出ます。 その点、「have a rest」とすると、「ゆっくり体や心を休ませる時間を持つ」というような曖昧さが出ます。ゲームをしたり、読書をしたりしてても「have a rest」ということになるんです。

まとめ

人でも、ものでも、「ある範囲に所有している状態」なら「have」が使えます。 「ある」「いる」「備わっている」など、日本語に引きずられずに「have」が使えるようになると、一気に英語が楽になってきます。

また、「have」を使い、「そういう時間を持つ」「そういう経験を持つ」という軽い意味を表すこともできました。

「なんで、ここで「have」が出てくるの?」 と疑問に思ったとき、上の用法を思い出してみて下さい。

また、超おすすめ便利表現「Can I have~?」=「~をもらえますか?」は、絶対マスターして欲しい表現です。どんどん使ってみてください。

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