「~の間に」を表す単語について

まず、問題から見てみましょうか?

以下の( )には、「~の間に」を意味する「during」か「while」のどちらかが入ります。 さて、どっちでしょうか?

問題1:It is surprising that she took him back( )summer vacation.
(彼女が夏休みの間に、彼とよりを戻すなんてびっくりだよ)
問題2:Please look after Mika ( ) I take a bath.
(私がお風呂に入っている間に、美香ちゃんの面倒をみててあげてね)

「まったく分からない」、あるいは「感覚的にはこっちだと思うけど、理由は説明できない」でも安心してください。 以下を読んでもらえれば、「during」と「while」の違いは理解できます。 早速、詳しくみていきましょう。

前置詞と接続詞の違い

「during」と「while」の意味は両方とも「~の間に」なのに、どちらを使ってもいいわけではありません。

なぜか?

それは、品詞が違うからなんです。

「during」は前置詞で、「while」は接続詞。

まずは、前置詞と接続詞の違いについて解説します。

前置詞とは、名詞(代名詞や動名詞など名詞の働きをするものも含む)の前に置き、名詞に形容詞や副詞としての働きを与えるもの

前置詞はその名の通り、「何かの前に置く言葉」という意味です。何の前に置くかというと、『名詞』の前です。 大事なことので繰り返します。前置詞『名詞』の前に置く必要があります。

一方、接続詞とは「語と語、句と句、節と節などのように、何かと何かを接続するもの」です。

I had sandwiches and milk for lunch.

この例文の「and」は「milk」という名詞の前に来てるけど、前置詞じゃありません。 これは「sandwich」と「milk」、つまり「語」と「語」を繋いでいる接続詞です。 このように、語と語をつなぐ場合は簡単です。問題ありません。

今、注目していただきたいのは、接続詞には「節と節」をつなぐ働きもあるということです。 節とは、「主語と述語(S+V)があって、まとまった意味をつくるかたまり」のことです。 接続詞は、「節と節」をつなぐという重要な役割があります。

なんて言われると、「なんぞや?」って気分になるかもしれませんが、みなさんも、ぱっと使えるくらいになってるはずなんですよ。

I love her because she is sweet.
(彼女って優しいから大好きさ)

「because」が接続詞です。 よく見てください。「I love~」と「She is~」(主語+述語~)を「because」でつないでいます 。 このように、節と節をつなげるときは、「接続詞の前後には、「主語+述語(S+V)」が並びます。

ここ、ほんっと大事ですから、よく覚えておいてください。 では、以上を踏まえて、冒頭の問題をもう一度見てみましょう。

まず、問題1の文の( )の後に何が来てますか? そう、名詞です。 ですから、( )の中には前置詞が入ります。

一方、問題2の文の( )の後に、「S+V」が続いています。 従って( )の中に入るのは、接続詞です。

では答えです。問題1は「during」(名詞)、問題2は「while」(接続詞)が入ります。

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前置詞と接続詞で間違えやすいもの

ここでは上で紹介した「during」や「while」のように前置詞と接続詞を判断するとき間違えやすいものをピックアップします。 「during」や「while」と一緒に覚えておいてください。

~でなければ:「without(前)」「unless(接)」
~にも関わらず:「despite、 in spite of(前)」「though、 although(接)」
~なので、~だから:「because of(前)」「because(接)」

ここで注目してほしいのが「in spite of」と「because of」です。 このように、セットで前置詞としての役割を果たすものもあります。

「主語+be動詞」の省略について

実は、接続詞の後の「主語」や「主語+be動詞」は省略される場合があります。 特に、接続詞の後に、進行形の節が続いた場合、「接続詞+主語+be動詞+動詞のing形」の「主語+be動詞」が省略され、「接続詞+動詞のing形」となることもあるので注意しましょう。。

例えば以下の( )に何が入るかわかりますか?

He did his homework ( ) hearing favorite music.

( )の後ろの「hearing(「動詞のing形」)」は、もちろん、動名詞じゃありません。 ( )の後に、「主語+be動詞 (he was)」が省略されているんです。 ですから、( )には、接続詞の「while」が入ります。

「S+V」と続いてないし、( )の後は動名詞になってるから前置詞だ!と安易に決めつけないように注意しましょう。

duringとwhileの例文

最後に、「during」と「while」を使った例文を見てみましょう。

duringの例文

I fell asleep during the movie.
(映画の最中に寝てしまった)

You must keep quiet during the presentation.
(プレゼンテーションが行われている間は静かにしなさい)

We visited our friend during summer holiday.
(サマーホリデーの間に、私達は友達を訪ねました)

whileの例文

You shouldn't speak while you are eating.
(食事中は私語を慎むべきです)

We enjoyed having chat with friends while we were waiting for the food to arrive.
(食事が運ばれてくるのを待つ間、私達は友達との会話を楽しみました)

I don't want you to drive while you're so tired because you might have an accident.
(そんなに疲れた状態で運転はしない方がいいわ。だって事故に遭うかも知れないし)

「during」と「while」が入った例文

実は一つの文章に「during」と「while」を同時に使うこともできます。

Is it possible to maintain a good posture while sitting during working hours?
(勤務時間中、座って勤務しながら姿勢を矯正することは可能ですか?)

What is the best things to do while visiting Japan during the winter?
(冬場に日本を訪れた際は、どんな楽しみ方がありますか?)

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